横浜市が提供する「建設業活性化対策助成金」は、地域の建設業界を活性化させ、将来的な人材確保を目的とした支援制度です。対象となるのは、横浜市内に本拠を置く中小建設事業者や建設業団体で、採用活動や人材育成にかかる費用の一部を助成してくれます。

令和7年度の申請受付は、令和7年4月14日から開始され、令和8年2月末までが申請期間となっています。ただし、予算に達した場合は早期終了の可能性もあるため、早めの準備が推奨されます。

建設業界は高齢化や人材不足といった課題を抱えており、特に中小企業にとっては人材の確保が大きな悩みです。横浜市はこうした状況に対応するため、採用活動の支援や新技術の導入、人材育成を促進する助成制度を設けました。これにより、地域の建設業者が持続可能な経営を行えるよう後押ししています。

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当社からのアドバイス:
【この制度は補助金なのか助成金なのか】について
本補助金は「建設業活性化対策助成金」という名称がついていますので、基本的には助成金です。但し、こういった制度の裏付けとなる交付要綱をみると第1条の2にこのような記載があります。

2 助成金の交付については、横浜市補助金等の交付に関する規則(平成 17 年 11 月横浜市規則第139 号。以下「補助金規則」という。)に定めるもののほか、この要綱に定めるところによる。

つまり、この制度は補助金のルールに則って運営しますと記載されていますので、本質的にはこの制度は補助金です。

補助金と助成金の違いについて知りたい方はこちらも参考になさって下さい。
→ https://hojyokin-hiroba.com/difference-subsidy-grant/

本助成金の対象となるのは、以下の条件を満たす事業者です:

  • 建設業を営む中小企業者または建設業団体であること
  • 関連法令や条例を遵守していること
  • 暴力団排除条例に基づき、暴力団関係者がいないこと
  • その他、市長が不適当と認めないこと

これらの条件を満たすことで、助成金の申請が可能になります。

助成対象となる事業は、大きく分けて「採用活動事業」と「人材育成事業」の2つです。

採用活動事業

  1. 出展関連
    合同企業説明会や面接会への出展にかかる費用(ブース使用料、設備レンタル料など)が対象となり、最大10万円まで助成されます。
  2. 環境整備
    ウェブ面接ツールの導入や環境整備にかかる費用が対象で、最大5万円まで助成されます。
  3. 広報活動
    職場PR動画やホームページ、パンフレットの作成費用が対象となり、最大10万円まで助成されます。
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💡ホームページや動画制作費も補助対象に!
求人活動にインターネットを活用したいとお考えの社長様に朗報です。多くのご要望をいただいている「ホームページ制作費」や「動画作成費」も、今回の補助制度の対象となっています。
📍対象は横浜市内の事業者様限定
横浜市内に拠点を置く事業者様が対象となりますので、該当される方はぜひこの機会にチャレンジしてみてください。
🌐他地域でも類似制度がある可能性あり
なお、補助金や助成金制度は、地域によって名称や内容が多少異なるものの、同様の支援が行われているケースが多くあります。横浜市以外に拠点をお持ちの事業者様も、ご興味があれば、まずはご自身の地域の制度をご確認いただくことをおすすめします。

人材育成事業

  • セミナーや講演会への参加費
  • 建設業に関連する国家資格の受験費用(技能講習ではなく、合否がある試験のみ)

これらの事業に対しても助成が行われ、企業の人材育成を支援します。

助成限度額は事業分類ごとに異なり、最大5万円または10万円までとなっています。ただし、同一年度内で複数の分類に申請する場合でも、合計で10万円までが上限です。また、各分類につき申請は1回までとなっているため、計画的な活用が求められます。

令和7年度の申請受付期間は以下の通りです:

  • 受付開始:令和7年4月14日
  • 受付終了:令和8年2月末(予算に達した場合は早期終了)

申請方法は、申請書類を記入のうえ、横浜市の指定メールアドレス(kc-kasseika@city.yokohama.lg.jp)へ送付する形となります。押印は不要で、内容確認後に担当者から連絡があります。

申請時には以下の書類が必要です:

  • 助成金交付申請書(第1号様式)
  • 見積書など、助成対象経費の内訳が分かる書類
  • 事業概要が分かる資料

必要に応じて追加資料の提出を求められる場合もあります。事業開始前に申請・交付決定を受ける必要がありますが、資格取得に関しては受験申込後でも申請可能な場合があります。

事業完了後は、30日以内かつ年度内に実績報告書を提出する必要があります。報告書類は申請時と同様にメールで提出し、以下の書類が必要です:

  • 実績報告書(第9号様式)
  • 経費支出を証明する書類(領収書など)
  • 成果物や写真、受験票など事業の実施状況が分かる資料

期限内の提出が難しい場合は、事前に相談することで柔軟な対応が可能です。

助成対象外となる事業もあるため、注意が必要です。例えば、政治・宗教活動、自社製品の販売、他の助成制度との重複などは対象外です。申請前には必ず事前相談を行い、対象事業かどうかを確認することが重要です。

横浜市の建設業活性化対策助成金は、中小建設業者にとって非常に有益な制度です。採用活動や人材育成にかかる費用を補助してくれることで、企業の成長と地域の活性化に貢献します。申請のタイミングや対象事業の確認をしっかり行い、制度を最大限に活用しましょう。


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補助金の広場代表畠中

大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。