「小規模事業者持続化補助金」は、個人事業主や中小企業が販路開拓や業務効率化のために活用できる心強い制度です。しかし、初めて申請する方にとっては「どこから手をつければいいのか分からない」「自分が対象になるのか不安」と感じることも多いはず。

この記事では、補助金初心者の方に向けて、制度の基本から申請の流れ、採択されるためのポイントまでをわかりやすく解説します。さらに、第18回公募に基づき、申請枠や補助対象経費なども詳しく紹介。

読み終える頃には、「自分にもできそう!」と前向きな一歩が踏み出せるはずです。
また、より詳しいノウハウを知りたい方には、当社の無料教材「小規模事業者持続化補助金の教科書」もご案内しています。


  1. 小規模事業者持続化補助金とは?制度の目的と特徴
  2. 対象となる事業者の条件と対象外のケース
  3. 補助対象となる事業内容と対象外の取り組み
  4. 第18回公募の申請枠を徹底解説(通常枠・特別枠)
  5. 補助対象経費と対象外経費をわかりやすく解説
  6. 申請から補助金入金までの流れとスケジュール
  7. 初心者がつまずきやすいポイントとよくある質問
  8. 補助金申請を成功させるために|無料教材のご案内

販路開拓や業務効率化を支援する国の補助制度

小規模事業者持続化補助金(通称:持続化補助金)は、個人事業主や中小企業などの小規模事業者が、販路開拓や業務効率化に取り組む際に、その経費の一部を国が補助する制度です。中小企業庁が所管し、地域経済の活性化や事業者の成長を支援することを目的としています。

たとえば、新たなチラシの作成、ホームページの開設、業務効率化のための設備導入など、売上アップや生産性向上につながる取り組みが補助対象となります。補助率は原則2/3で、補助上限額は申請枠によって異なりますが、通常枠では最大50万円が支給されます。

助成金との違い:「申請すれば必ずもらえる」わけではない

持続化補助金は「補助金」であり、「助成金」とは異なります。助成金は、要件を満たせば原則として受給できるのに対し、補助金は審査制です。つまり、申請内容が他の応募者よりも低く評価された場合、不採択となる可能性があります。

そのため、単に申請書を提出するだけではなく、「なぜこの取り組みが必要なのか」「どのように成果が見込めるのか」といった点を明確にし、説得力のある事業計画書を作成することが重要です。

採択されるためには「戦略的な申請」がカギ

補助金の採択率は年度や公募回によって異なりますが、常に一定の競争があります。特に近年は申請者数が増加傾向にあり、採択されるためには「加点項目の活用」や「地域性・独自性の強調」など、戦略的な申請が求められます。

また、申請枠によっては特定の条件(例:賃上げ、創業、後継者支援など)を満たすことで、加点や補助上限の引き上げが可能です。これらの制度を正しく理解し、自社に合った枠を選ぶことが、採択への第一歩となります。

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当社からのアドバイス:
▶小規模事業者持続化補助金の採択を勝ち取る為の基本的な考え方
この補助金は【(出来れば新しい)販路開拓】を支援する為の制度であることを理解し、事業計画全体の流れが【新しい市場開拓など販路拡大の為に〇〇します】というストーリで構成されるのが採択される為の王道の申請書作成戦略です。


小規模事業者の定義とは?

小規模事業者持続化補助金の申請対象となるのは、文字通り「小規模事業者」です。ここでいう「小規模」とは、資本金や売上ではなく、従業員数によって定義されています。具体的には、以下のような基準が設けられています。

  • 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員数が5人以下
  • 製造業・その他の業種、および宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員数が20人以下

この「常時使用する従業員数」には、パートタイムやアルバイトは含まれず、正社員やフルタイムで継続的に雇用されている従業員が対象となります。個人事業主やフリーランスの方も、上記の条件を満たしていれば申請可能です。

対象となる法人・団体の例

補助金の対象となるのは、個人事業主だけでなく、法人格を持つ中小企業も含まれます。たとえば、以下のような事業者が対象です。

  • 株式会社、合同会社などの中小企業法人
  • 個人事業主(開業届を提出していることが前提)
  • 特定非営利活動法人(NPO法人)など、一定の条件を満たす非営利法人

ただし、法人格を持っていても、従業員数が基準を超えている場合や、対象外業種に該当する場合は申請できません。

対象外となる事業者の例

以下のような事業者は、制度上、補助金の対象外となります。

  • 医療法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法人などの特別法人
  • 大企業の子会社や関連会社(中小企業の定義を超える企業)
  • 申請時点で廃業している、または事業実態が確認できない事業者
  • 暴力団関係者や反社会的勢力と関係のある事業者

また、過去に不正受給などの問題を起こした事業者も、申請が認められない場合があります。申請前には、必ず自社の事業形態や従業員数が要件を満たしているかを確認しましょう。

商工会・商工会議所の管轄にも注意

申請には、事業所の所在地を管轄する「商工会」または「商工会議所」の支援が必要です。どちらに属するかは地域によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。申請書類には、これらの団体による「事業支援計画書」の発行が必要となるため、早めに相談を始めることをおすすめします。

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まずはご自身が申請の対象かどうか、しっかり確認しましょう
全国を対象とした補助金の審査では、毎回およそ1割の申請が「基本的な申請要件を満たしていない」という理由で残念ながら不採択となっています。
このような場合、申請書類にどれだけ時間をかけていても、事業計画書などの内容を審査してもらえません。(見てももらえません・・)
また、以前は対象だった方でも、制度の見直しなどにより対象外となっているケースもあります。
そのため、まずはご自身が今回の補助金の「対象者」にあたるかどうかを、事前にしっかり確認しておくことがとても大切です。


補助対象となる事業の基本的な考え方

小規模事業者持続化補助金は、「販路開拓」や「業務効率化」に資する取り組みを支援する制度です。したがって、補助対象となる事業は、単なる日常業務の延長ではなく、売上の拡大や経営基盤の強化につながる新たな取り組みである必要があります。

たとえば、以下のような事業内容が補助対象として認められています。

  • 新規顧客の獲得を目的としたチラシやパンフレットの作成・配布
  • 自社ホームページの新規開設やECサイトの構築
  • 展示会への出展や商談会への参加
  • 業務効率化のためのPOSレジや業務管理ソフトの導入
  • 店舗の改装や看板の設置(集客力向上が目的である場合)

これらの取り組みは、いずれも「経営計画書」に明記し、どのように売上や利益の向上につながるかを説明する必要があります。

対象外となる事業のパターン

一方で、補助対象外となる事業も明確に定められています。以下のような取り組みは、補助金の趣旨に合致しないため、申請しても認められません。

  • 単なる設備の修理や老朽化対策(例:古くなったエアコンの単なる買換えなど)
  • 既存業務の維持・継続を目的とした支出(例:通常の清掃費や人件費)
  • 補助事業の実施期間外に着手した取り組み(例:既に発注した機械の購入費用)
  • 公序良俗に反する内容、または社会的に不適切と判断される事業
  • 他の補助金制度と重複する内容(同一経費の二重申請)

また、補助金の対象となるのは「事業に直接関係する経費」に限られます。たとえば、個人的な趣味や生活に関わる支出、家族の給与などは対象外です。

成果が見込める「事業計画」が重要

補助対象となるかどうかは、単に取り組みの内容だけでなく、「その取り組みがどのような成果を生むか」という点も重視されます。審査では、事業の実現可能性や収益性、地域経済への波及効果などが評価されるため、事業計画書の内容が非常に重要です。

そのため、補助金を活用して何を実現したいのか、どのように成果を測定するのかを明確にし、具体的な数値やスケジュールを盛り込んだ計画を立てることが、採択への近道となります。

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補助金は「困っている方を救済する制度」ではないことを理解しておきましょう
これまでにご相談いただいた方の中には、
「今〇〇で困っているので、この機器の購入を補助してほしい」といった、行政からの救済や支援を期待されるケースもありました。
ですが、補助金は「経営が苦しいから助けてほしい」といった理由で支給される制度ではありません。
そのため、こうした趣旨で事業計画書を作成してしまうと、残念ながら採択されない可能性が非常に高くなってしまいます。
補助金を申請する際は、まずその補助金の目的や趣旨をしっかり理解し、それに沿った事業計画を立てることが大切です。
ちなみに、「小規模事業者持続化補助金」のテーマは【販路拡大】です。
この目的に合った取り組みを計画することが、採択への第一歩となります。


申請枠は目的や事業の状況に応じて選べる

小規模事業者持続化補助金の第18回公募では、事業者の状況や取り組み内容に応じて複数の申請枠が用意されています。申請枠によって補助上限額や加点項目が異なるため、自社の状況に最も適した枠を選ぶことが、採択率を高めるうえで非常に重要です。

ここでは、各申請枠の特徴と選び方のポイントをわかりやすく解説します。

通常枠(補助上限額:50万円)

最も基本的な申請枠で、販路開拓や業務効率化に取り組むすべての小規模事業者が対象となります。特別な条件はなく、幅広い業種・業態で利用可能です。補助率は2/3で、最大50万円まで補助されます。

初めて申請する方や、特別枠の条件に該当しない方は、まずこの通常枠を検討するとよいでしょう。

賃金引上げ枠(補助上限額:200万円)

従業員の賃金を一定以上引き上げることを計画している事業者向けの枠です。具体的には、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上とすることが条件となります。

この枠では、補助上限額が200万円に引き上げられるほか、審査においても加点対象となるため、従業員を雇用している事業者にとっては非常に有利な枠です。

卒業枠(補助上限額:200万円)

「小規模事業者」からの卒業、すなわち従業員数を増やして中小企業へ成長することを目指す事業者向けの枠です。申請時点では小規模事業者である必要がありますが、補助事業終了時点で従業員数が小規模の定義を超えることが条件です。

成長意欲の高い事業者にとっては、補助金を活用して人材採用や設備投資を行う絶好の機会となります。

後継者支援枠(補助上限額:200万円)

事業承継を行ったばかりの後継者や、今後事業を引き継ぐ予定の後継者が対象です。申請者が代表者に就任してから5年以内であることなど、一定の条件があります。

地域の中小企業の持続的な発展を支援する目的で設けられており、事業承継後の新たな取り組みに対して手厚い支援が受けられます。

創業枠(補助上限額:200万円)

新たに創業した事業者、または創業を予定している方が対象の枠です。創業予定者の場合は、補助事業の実施期間中に開業届を提出する必要があります。

創業初期は資金繰りが厳しいことが多いため、この補助金を活用して販路開拓や設備導入を行うことで、事業の立ち上がりを加速させることができます。

インボイス枠(補助上限額:100万円)

インボイス制度に対応するための取り組みを行う事業者向けの枠です。たとえば、インボイス対応のレジや会計ソフトの導入などが対象となります。

この枠は、制度対応に伴う経費負担を軽減することを目的としており、補助率は3/4と、他の枠よりも高めに設定されています。

自社に合った枠を選ぶことが採択の第一歩

申請枠の選定は、補助金申請の成否を分ける重要なポイントです。自社の経営状況や今後の方針を踏まえ、最も適した枠を選ぶことで、補助上限額の引き上げや加点による採択率の向上が期待できます。

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補助額を増やすために、無理をしすぎないようにしましょう
小規模事業者持続化補助金に限らず、最近の補助金制度は年々厳しさを増しており、補助額を増やすためには「今後数年間、従業員の賃金を引き上げる」といった条件が課されることもあります。
ですが、実際にその条件をよく見てみると、補助金を受け取るよりも、申請しない方が結果的に事業にとってプラスになるケースもあります。
また、補助額が大きくなる申請枠ほど、競争が激しくなり、採択されにくくなる傾向もあります。
そのため、申請の際は「どの枠で申請するか」や「条件を無理なく達成できるか」を、ご自身の事業の状況に照らし合わせて、慎重にご検討いただくことをおすすめします。


補助対象経費とは?事業に直接関係する支出が基本

小規模事業者持続化補助金では、補助対象となる経費が明確に定められています。基本的な考え方としては、「補助事業の遂行に直接必要な経費」であることが条件です。つまり、販路開拓や業務効率化といった目的に直結する支出でなければなりません。

以下は、代表的な補助対象経費の例です。

  • 広報費:チラシ・パンフレットの作成、新聞・雑誌・Web広告の掲載費用など
  • ウェブサイト関連費:自社ホームページの新規作成、ECサイト構築など
  • 展示会等出展費:展示会への出展料、ブース装飾費、交通費など
  • 開発費:新商品・サービスの開発にかかる外注費や試作費など
  • 賃借料:事業に必要な設備やスペースの一時的なレンタル費用
  • 設備費:業務効率化や販路開拓に必要な機器・設備の購入費(例:POSレジ、業務用冷蔵庫など)
  • 専門家謝金・旅費:事業計画の策定や実施に関する専門家への謝金や旅費
  • 外注費:デザイン制作、動画編集、翻訳などの外部委託費用

これらの経費は、すべて「補助事業の実施期間内」に発生し、かつ証拠書類(見積書・請求書・領収書など)を提出できることが必要です。

対象外となる経費に注意

一方で、補助対象外となる経費も明確に定められています。以下のような支出は、補助金の対象にはなりません。

  • 通常の運転資金(家賃、水道光熱費、通信費など)
  • 汎用性の高い機器(パソコン、スマートフォン、テレビなど)
  • 事業と関係のない個人的な支出(自家用車の購入、家族の給与など)
  • 補助事業の実施期間外に発生した経費
  • 他の補助金・助成金と重複する経費
  • 中古品の購入(原則として対象外)
  • 交際費、飲食費、慶弔費などの接待関連費用

また、補助金の趣旨に反する支出や、社会的に不適切と判断される経費も対象外となります。たとえば、ギャンブル関連事業や風俗営業に関する支出などは認められません。

経費の管理と証拠書類の整備が重要

補助金を受け取るためには、経費の使途を明確にし、証拠書類を適切に保管・提出することが求められます。見積書・発注書・納品書・請求書・領収書など、すべての書類を揃えておくことが、後の実績報告や監査対応において非常に重要です。

また、補助金は「後払い方式」であるため、まずは自己資金で支出を行い、事業完了後に補助金が支払われる仕組みです。資金繰りの計画も含めて、事前にしっかりと準備しておきましょう。

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補助対象外の物品やサービスは、他の補助金制度の活用も検討してみましょう
補助金の申請を検討される中で、「購入したいものが補助対象外だった」という経験をされた方もいらっしゃるかと思います。
実際、当社にもよくご相談いただくのが、パソコン・車・スマートフォン・エアコンなどの購入についてです。
これらのような汎用性の高い機器は、「小規模事業者持続化補助金」では補助対象とするのが非常に難しいのが現状です。
ですが、あきらめる必要はありません。
市町村など、より小さな地域単位で提供されている補助金の中には、こうした機器が対象となっているケースもあります。
そのため、「この補助金では対象外だったから…」とすぐに断念せず、
他の補助金制度も視野に入れて探してみることをおすすめします。
思わぬところに、ぴったりの制度が見つかるかもしれません。


補助金は「申請して終わり」ではない

小規模事業者持続化補助金は、申請書を提出して終わりではありません。採択された後も、交付申請、事業実施、実績報告など、いくつかの重要なステップを経て、最終的に補助金が入金されます。これらの流れを正しく理解しておくことで、スムーズな申請と資金管理が可能になります。

以下に、申請から補助金入金までの一般的な流れを時系列で解説します。

① 公募要領の確認と準備

まずは、最新の公募要領(第18回公募の場合は公式PDF)をしっかり読み込み、自社が対象となるか、どの申請枠が適しているかを確認します。あわせて、必要な書類やスケジュールも把握しておきましょう。

この段階で、商工会または商工会議所への相談予約を行い、支援計画書の作成依頼を進めておくことが重要です。

② 申請書類の作成と提出

申請には、以下のような書類が必要です。

  • 経営計画書(様式1)
  • 補助事業計画書(様式2)
  • 事業支援計画書(様式3:商工会・商工会議所が作成)
  • 各種証明書類(開業届、履歴事項全部証明書など)

これらの書類を揃えたうえで、電子申請(jGrants)または郵送で提出します。電子申請の場合は「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要なので、早めの準備が肝心です。

③ 採択結果の発表

申請締切から1〜2か月後に、採択結果が公式サイトで発表されます。採択された場合は、次のステップである「交付申請」に進みます。不採択となった場合でも、次回公募に再チャレンジすることが可能です。

④ 交付申請と交付決定

採択後、補助金の交付を正式に申請する「交付申請書」を提出します。ここでは、事業の詳細な実施計画や見積書などを再度提出し、補助金の使途を明確にします。

交付申請が受理されると、「交付決定通知書」が発行され、ここから実際に補助事業を開始することができます。交付決定前に事業を始めてしまうと、補助対象外となるため注意が必要です。

⑤ 補助事業の実施と完了報告

交付決定後、計画に沿って補助事業を実施します。事業の実施期間は原則として交付決定日から起算して最大5か月間です。この期間内に、すべての支出を完了させ、証拠書類を整えておく必要があります。

事業が完了したら、「実績報告書」を提出します。ここでは、実際にかかった経費や成果、証拠書類(領収書、写真、納品書など)を提出し、補助金の支給額が確定されます。

⑥ 補助金の入金

実績報告が受理され、内容に問題がなければ、補助金が指定口座に振り込まれます。入金までには1〜2か月程度かかることが多いため、資金繰りには余裕を持っておくことが大切です。

なお、補助金は「後払い方式」であるため、事業実施に必要な資金は一時的に自己負担となります。事前に資金計画を立てておくことが、補助金活用の成功につながります。

小規模事業者持続化補助金 全体の流れを解説

小規模事業者持続化補助金の全体の流れや、いつまでに何をするといった、各ステップの手続きがよくわからない方はこちらの記事をご覧下さい
→ https://hojyokin-hiroba.com/hojyokin-small-business-schedule/

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🌱当社からのアドバイス
補助金申請は「先読み」がカギです
補助金を活用しようとお考えの方にとって、
「申請 → 採択 → 補助事業の実施 → 証拠書類の準備 → 補助金の請求」
という一連の流れは、実際に経験してみると想像以上に手続きが多く、複雑に感じられるかもしれません。
このプロセスの中でとても大切なのが、
“次に何が必要になるのか” “どんな書類や証明が求められるのか” を、前もって理解し、準備しておくことです。
実際、満額で採択されたにもかかわらず、
必要な手続きや書類が不足していたために、最終的に受け取れる補助金が減額されてしまう…というケースも少なくありません。
特に、はじめて補助金申請に取り組まれる方は、
できるだけ早い段階で「全体の流れ」や「各ステップで必要になるもの」を把握しておくことをおすすめします。
事前の準備が、スムーズな申請と満額受給への近道になりますよ。


ちなみに弊社のこんな記事に多くのアクセスが毎日あります

タイトル:【補助金を辞退】補助金申請の取り下げ方法と注意点
→ https://hojyokin-hiroba.com/how-to-torisage/


初めての申請でよくあるつまずきポイント

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小規模事業者持続化補助金は、制度としては魅力的ですが、初めて申請する方にとっては「どこから手をつけていいかわからない」と感じることも多いかと思います。そこで、ここからは、補助金初心者が特につまずきやすいポイントを整理していきます。

  1. 申請書類の準備に時間がかかる
    経営計画書や補助事業計画書の作成には、事業の方向性や数値計画を明確にする必要があります。慣れていないと、思った以上に時間がかかるため、早めの準備が重要です。
  2. 商工会・商工会議所との連携が遅れる
    申請には、地域の商工会または商工会議所が発行する「事業支援計画書」が必要です。締切間際に相談しても対応してもらえないことがあるため、早めに連絡を取り、面談予約をしておきましょう。
  3. GビズIDの取得が間に合わない
    電子申請を行うには「GビズIDプライムアカウント」が必要です。取得には1〜2週間かかることもあるため、申請を検討し始めた段階で手続きを進めておくのがベストです。
  4. 補助対象外の経費を含めてしまう
    補助対象となる経費と対象外の経費を正確に区別することが大切です。対象外の支出を含めてしまうと、減額や不採択の原因になることがあります。
  5. 交付決定前に事業を始めてしまう
    補助金の対象となるのは「交付決定後に着手した事業」に限られます。採択されたからといって、すぐに事業を始めてしまうと補助対象外になるため、注意が必要です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 個人事業主でも申請できますか?
はい、可能です。開業届を提出している個人事業主であれば、業種や従業員数の条件を満たしていれば申請できます。

Q2. 補助金はいつ振り込まれますか?
補助事業の完了後に実績報告を提出し、内容が承認された後に振り込まれます。承認されてから入金までには通常1〜2か月程度かかります。(初めて申請書を提出してからは約1年かかります)

Q3. 申請は自分でできますか?専門家に依頼すべきですか?
自分で申請することも可能ですが、初めての場合は商工会・商工会議所の支援を受けたり、必要に応じて専門家に相談することで、より採択されやすい申請書を作成できます。

Q4. 採択されなかった場合、再チャレンジできますか?
はい、可能です。次回以降の公募に再度申請することができます。不採択の理由を分析し、改善したうえで再申請することが重要です。

Q5. 他の補助金と併用できますか?
同一の経費について、他の補助金や助成金と重複して申請することはできません。ただし、異なる経費であれば併用が可能な場合もあります。


採択されるためには「準備」と「戦略」が鍵

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率化に取り組む事業者にとって非常に有効な支援制度です。しかし、申請すれば必ず採択されるわけではなく、審査を通過するためには「戦略的な申請」が求められます。

採択されるためには、以下のようなポイントを押さえることが重要です。

  • 事業の目的と成果を明確にする
  • 補助対象経費を正しく理解し、無駄のない計画を立てる
  • 加点項目や申請枠を活用して、審査での評価を高める
  • 専門家と早めに連携し、支援を受ける
  • 実施スケジュールや資金繰りを現実的に組み立てる

これらを踏まえたうえで、申請書類を丁寧に作成することが、採択への近道です。

「小規模事業者持続化補助金の教科書」でさらに理解を深めよう

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▶ こちらからご覧いただけます:
https://course.hojyokin-hiroba.com/small-business-subsidy-textbook

小規模事業者持続化補助金は、事業の成長を後押しする強力な制度です。初めての申請でも、正しい知識と準備があれば、十分にチャンスがあります。

この記事を通じて、制度の全体像や申請の流れ、注意点を理解していただけたなら幸いです。さらに一歩踏み出したい方は、ぜひ「小規模事業者持続化補助金の教科書」を活用し、採択に向けた準備を始めてみてください。

あなたの挑戦を、補助金の広場は応援しています。


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補助金実務を学ぶ
補助金の広場代表畠中

大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。