🧭 助成制度の概要

本助成金(補助金)を運営する公益財団法人 市村清新技術財団は、科学技術に関する独創的な研究や新技術の開発・実用化を支援することで、日本の産業・科学技術の新分野創出と国民生活の向上に寄与することを目的としています。

  • 助成対象:基本技術の確認が終了し、実用化を目的とした開発試作
  • 助成回数:年2回(昭和43年設立以来)
  • 環境分野:第102回より地球温暖化防止を目的とした技術も対象
  • 助成実績:第1回〜第115回で898件、総額79億5,566万円
  • 助成金額:試作費の4/5以下、最高2,400万円まで
補助金の広場

申請のタイミングについて
こちらの補助金は昭和43年の設立以降、毎年2回募集をしてくださっています。他の補助金と異なり制度終了のリスクが低い為、補助金獲得の為に無理にスケジュール調整をすることなく、本来必要な時期に補助を受けることができるよう事業計画を策定することをオススメします。

🎯 助成の目的とねらい

  • 独創的な新技術の実用化支援
  • 地球環境保全への貢献(温暖化防止技術の支援)
  • 公益性・産業発展への寄与

🏢 助成対象企業の条件

条件内容
資本金3億円以下
従業員数300名以下
法人格株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、有限会社(会社法以前)
除外対象大企業・上場企業およびその子会社・関係会社

🔬 助成対象技術の条件

  • 国産の独創的技術で、特許出願済または取得済
  • 実用化を目的とした開発試作(原理確認・商品設計段階は対象外)
  • 実用化の見込みが高く、経済的・環境的効果が期待できる
  • 助成期間は原則1年以内
  • 公益性があり、他機関からの重複助成を受けていない

❌ 助成対象外の技術

  • 医薬品・ソフトウェア製品
  • 臨床試験段階の医薬品開発(医療機器は対象)
  • 研究段階・商品設計段階・量産化段階の技術

💰 助成金の詳細

  • 助成金は贈呈式にて支給(融資ではありません)
  • 試作費は助成期間中に発注・支払いが完了するものに限る
  • 社内人件費は原則対象外
  • 助成額は試作費の4/5以下、最高2,400万円まで
  • 中間・完了報告書にて経費実績を報告

📝 申請方法

  • 財団ホームページのWeb登録システムで申請書を作成・登録
  • 登録後、印刷した申請書と必要書類を郵送
  • Web登録のみでは申請は受理されません

📅 募集スケジュール

募集回受付期間審査結果通知贈呈式
第1次4月1日〜4月20日7月下旬8月上旬
第2次10月1日〜10月20日翌年1月下旬翌年2月上旬

🧪 2025年度 第1次 助成実績(一部抜粋)

技術テーマ企業名代表者
断熱リユースボトルの量産化技術タイガー魔法瓶株式会社菊池 嘉聡
ブレードレスタービンによる小型発電有限会社 中野製作所中野 和明
バイオマス発電技術(熱機関不使用)ライノフラックス株式会社間澤 敦
古紙リサイクル対応紙素材BECS株式会社山本 祥平
水素吸蔵合金タンクと制御システム境川工業株式会社眞田 博之
サーモン自動骨抜き装置土佐電子工業株式会社増田 泰伸

…他にも革新的な技術が多数採択されています。

❓よくある質問(Q&A)

助成の目的について

Q. 良いアイデアがあるのですが、助成してもらえますか?

  • 単なるアイデアではなく、原理確認や基本動作確認が済み、特許出願などで権利が確保されている技術が対象です。

Q. すでに開発済みの製品に対して助成してもらえますか?

  • 完成済みの製品は対象外です。製品化直前の試作段階が対象です。

Q. 助成金は返却する必要がありますか?

  • 原則返却不要ですが、契約通りに実施されなかった場合は返還を求めることがあります。

Q. 財団から技術指導や販売支援はありますか?

  • 技術指導や販売支援は行いませんが、開発事例として紹介されることはあります。

Q. 助成期間中に出願した特許の権利は誰に帰属しますか?

  • 発明者または申請企業に帰属します。財団は権利を主張しません。

申請期限・方法について

Q. 申請期間はいつですか?

  • 年2回募集しています。
  1. 第1次:4月1日〜4月20日
  2. 第2次:10月1日〜10月20日

Q. 申請書類はどこで入手できますか?

  • 財団ホームページからダウンロード可能です。郵送・FAX・E-mailでも請求できます。

Q. Web登録だけで申請は完了しますか?

  • いいえ。Web登録後、印刷した申請書と必要書類を郵送する必要があります。

Q. 前回の申請書を使って応募できますか?

  • 最新の様式で再作成してください。Web登録システムでマイページを取得し、申請書を作成・登録してください。

提出書類について

Q. 提出書類は何部必要ですか?

  • 申請書類一式を2セット提出してください。付属資料はコピーで構いません。

Q. 機密資料は提出しても大丈夫ですか?

  • 関係者以外に漏れることはありませんが、開示できない事項は申請書にその旨を記載してください。

Q. 履歴書の書式は決まっていますか?

  • 市販の用紙でも構いません。最終学歴と職務履歴を記載してください。

Q. 金融機関の残高証明書は通帳のコピーでも良いですか?

  1. 通帳のコピーは不可です。正式な残高証明書をご提出ください。

試作費と助成金について

Q. 助成金はいくらまで受けられますか?

  • 試作費の4/5以下で、最高2,400万円までです。自社資金が1/5以上必要です。

Q. 助成金は申請額通りに支給されますか?

  • 審査の結果、減額される場合があります。

Q. 大学への技術指導料は助成対象になりますか?

  • 指導料・顧問料は対象外ですが、業務委託は契約書・見積書があれば対象になります。

助成対象企業について

Q. 上場企業の子会社ですが、申請できますか?

  • 上場企業・大企業およびその子会社・関係会社は対象外です。

Q. 個人で申請できますか?

  • 法人格が必要です。個人での申請はできません。

Q. グループで共同開発していますが、申請方法は?

  • 代表企業が申請し、他社は業務委託として参加してください。

📬 お問い合わせ・申請書提出先

公益財団法人 市村清新技術財団
新技術開発助成担当
〒143-0021 東京都大田区北馬込1-26-10
TEL:03-3775-2021
FAX:03-3775-2020
E-mail:zaidan-mado@sgkz.or.jp
受付時間:平日9時〜17時(休業日除く)
本件のリンク先
→ https://www.sgkz.or.jp/

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補助金の広場代表畠中

大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。