成長加速化補助金画像1

▼中小企業成長加速化補助金とはどんな補助金?
「中小企業成長加速化補助金」は、売上高100億円を目指す中小企業の大胆な設備投資を支援する制度です。

補助率は1/2以内、補助上限額は最大5億円。対象となる経費は、事業の成長に直結する投資に限られます。


補助対象となる経費は以下の5つに分類されます:

経費区分内容概要
建物費拠点の新設・改修・中古建物取得など
機械装置費生産設備・検査機器・工具など
ソフトウェア費業務システム・クラウドサービスなど
外注費設計・加工・検査などの委託費用
専門家経費技術指導・経営支援などの報酬

※投資額1億円以上の要件には、建物費・機械装置費・ソフトウェア費のみがカウントされます。

ここからは5つの対象経費について更に詳しく解説いたします。

🏗️建物費 ― どんな施設が対象?注意点も一緒にチェック!

▼どんな経費が建物費として認められるか?
事務所、生産施設、倉庫など、補助事業に直接必要な建物に関する費用は「建物費」として補助対象になります。

以下の条件に当てはまるケースでは、補助金を活用して施設の整備が可能です。

✅対象になる費用例

  • 補助事業専用の事務所、生産施設、加工・販売拠点などの新設、増築、改修
  • 中古建物の取得費用(ただし見積書+業者選定理由書が必要)
  • 空調や照明など、建物と一体になっていて切り離せない「建物附属設備」
  • 土地造成や地盤改良などの付帯工事

🚫補助対象外となる建物関連費用

注意したいのが、対象外となるケースです。以下の項目に該当すると、補助金ではカバーできません:

  • 建物の単なる購入や賃貸(借りるだけでは不可)
  • 土地の購入代金
  • 門・塀・フェンス・駐車場などの構築物やアスファルト舗装
  • 撤去・解体費用(資産計上できないため)
  • 単価100万円未満の工事や設備
  • 中古物件取得時に見積書や業者選定理由書が無い場合

これらを事前に確認しておくことで、申請段階での不採択や交付取り消しといったトラブルを回避できます。

⚙️機械装置費 ― 設備投資で何が買える?補助対象の条件と注意点

機械装置費では、補助事業に直接使用する生産機械、検査機器、工具類などの導入費用が補助対象となります。

中小企業が事業拡大に向けて積極的な設備投資を行う場合、この区分が最も重要なポイントになることが多いです。

✅補助対象となる経費の例

  • 補助事業専用の 機械装置、測定工具、検査用機器、器具などの購入・製作・借用
  • 導入にかかる 据付け、運搬、改良・修繕費用(機能向上や耐久性改善のため)
  • 機械装置に付随する 付帯工事費(機械本体と切り離せない設備)
  • リース契約(事業期間内に限る)

📦中古機械も補助対象になる?

はい、一定の条件を満たせば対象になります:

  • 古物商許可を取得した事業者3社以上からの見積取得
  • 型式・年式を明記した相見積書が必要

中古設備でも価格妥当性が明確であれば申請可能です。

💸補助対象の要件まとめ

条件内容
単価要件税抜100万円以上であること
契約タイミング交付決定後の発注・契約に限る
支払方法銀行振込のみ(現金・手形は不可)
借用の場合リース期間は補助事業期間内に収めること

🚫対象外となる経費と注意点

次のような支出は補助金の対象外となるので注意が必要です:

  • すでに所有している設備の改修費
  • 汎用性の高い設備や事務用機器
  • 構築物、船舶、航空機、車両(トラックなど)
  • 設置に関係ない工事や撤去費用
  • 契約期間が補助事業期間を超えているリース料
補助金の広場

当社からのアドバイス
購入した設備などの据付け工事の「据付け」に含まれる作業は軽微なものでなければならず、機械装置本体と一体で考えられる範囲に限られます。
補助金事務局が建物内の改築や増築といった「工事」と判断すると、機械装置等の設置に係る作業の費用は機械設備費の対象外となりますのでご注意下さい。

💻ソフトウェア費 ― システム導入やクラウド利用は補助対象になる?

業務のデジタル化や効率化を図るうえで、ソフトウェアや情報システムの導入は欠かせません。中小企業成長加速化補助金では、補助事業に直接必要な専用ソフトウェアやクラウドサービスの導入費用が「ソフトウェア費」として補助対象となります。

✅補助対象となる経費の例

  • 自社業務に特化した 業務管理システム、受発注管理、顧客管理(CRM)などの導入費
  • 専用ソフトウェア・情報システムの構築・購入
  • クラウドサーバーの利用料(サーバー領域の借用・サービス利用)
  • ソフトウェアの 改良・修繕(性能向上や機能追加に該当する場合)

例えば、製造工程を可視化できるシステムや、リアルタイムで在庫管理できるクラウドサービスなどは、補助対象になる可能性が高いです。

☁️クラウドサービスも対象になる条件は?

クラウド関連の費用も、以下を満たせば補助対象になります:

  • 契約期間が補助事業期間内であること
  • 見積書・契約書等で支払い金額が明確に確認できること
  • 必要最低限の利用であること(例:ルータ使用料・通信料は条件付きでOK)

契約期間が事業期間を超える場合は、「按分方式」によって補助対象期間分のみが算定されます。

💸補助対象となる要件まとめ

条件内容
単価要件税抜100万円以上であること
利用範囲補助事業専用であること(他事業と共有はNG)
契約時期交付決定後の契約・発注が必須
支払方法銀行振込のみ(現金不可)

🚫補助対象外となる例と注意点

補助申請時に注意したい対象外項目はこちら:

  • パソコンやタブレット、スマートフォン本体費用
  • 販売目的のソフトウェア開発
  • 他事業と共有するシステム・ソフトウェア
  • 契約済みのものを再利用する場合
  • 改良・修繕でも、補助対象外ソフトへの支出

また、リース契約も補助対象になるケースがありますが、その場合はリース会社と共同申請が必要です。

🧾外注費 ― 加工・設計などを委託する際のポイント

補助事業の遂行にあたり、自社でまかないきれない業務を外部に委託する場合の費用が「外注費」として補助対象になります。

設計、加工、検査など、専門性を必要とする工程は外注を上手に活用することで、事業をスムーズに進められます。

✅補助対象となる外注内容

  • 補助事業で必要な設計作業
  • 試作品などの小ロット加工・検査作業
  • 特殊技術を伴う委託業務(例:精密部品の成形、性能検査)

📝申請時の条件と注意点

以下の条件を満たしていることが必須です:

条件内容
契約書外注先と書面による契約締結が必要
内容補助事業に必要な委託業務に限る
計上区分機械装置の製作委託は「機械装置費」に計上すること
除外投資計画書の作成費用は対象外

🚫対象外となる外注例

次のようなケースでは補助対象外となります:

  • 量産品の加工業務
  • 外注先が設備やシステムを購入するための費用
  • 提出用資料の作成や申請書類の外注

👨‍🏫専門家経費 ― 技術支援や経営サポートに活用できる!

補助事業の実施にあたって、第三者の専門知識やアドバイスが必要になる場面では、「専門家経費」を活用できます。

経営戦略の立案、技術改善、IT導入支援など、外部のプロフェッショナルを頼ることで事業の質を高められます。

✅対象となる専門家支援内容

  • 経営コンサルティング
  • 補助事業で必要な技術指導・設計助言
  • ITコーディネーターによるシステム導入サポート
  • 指導に伴う旅費や交通費

※ただし、投資計画書の作成業務は対象外です。

💰報酬上限について(税抜)

専門家の属性1日の謝金上限
大学教授・弁護士・公認会計士など5万円以下
中小企業診断士・技術士など4万円以下
上記以外の支援者2万円以下

報酬の妥当性を証明するために、複数の見積書取得が必要です。旅費の支給は事務局の定めた規定に準じます。

📌注意事項

  • 専門家経費と外注費は重複不可(同一人物に両方支払うことはできません)
  • 契約は交付決定後に行うこと
  • 消費税抜きで謝金額を算定すること
補助金の広場

当社からのアドバイス
よくある間違いです。申請する前下記を今一度確認しましょう。
契約・発注は交付決定日以降に行うこと
支払いは銀行振込のみ(現金・手形不可)
相見積が必要(100万円以上の設備は2社以上)
消費税は原則除外(免税事業者は含可)
取得財産への抵当権設定には事前承認が必要


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中小企業成長加速化補助金は、企業のスケールアップを支援する強力な制度です。対象経費の選定と管理を正しく行うことで、最大限の補助を受けることが可能になります。

補助金は単なる資金ではなく、経営の加速装置。制度の趣旨を理解し、成長戦略と連動した投資計画を立てることが成功の鍵です。


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補助金の広場代表畠中

大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。