補助金・政策動向・高市政権で進む可能性のある施策まで徹底解説
近年、ニュースや補助金、公的施策、企業の中期経営計画などで頻繁に登場する「GX」と「DX」。
何がどう違うのか、なぜ今両方が注目されるのか、自社や個人事業者にはどちらが関係あるのか――こうした点が曖昧なまま言葉だけが一人歩きしているケースも少なくありません。
本記事では 「今更聞けない」 をテーマに、GXとDXの違いと、特に補助金や今後の政策動向(高市政権の施策予想)をわかりやすく解説します。
1. DXとは何か?(デジタルトランスフォーメーション)
DX(Digital Transformation) とは、デジタル技術を活用して業務・組織・ビジネスモデルそのものを変革することを指します。単なるIT化やシステム導入ではなく、データやAI、クラウドといった技術で価値そのものを変える取り組みです。
目的例
- 業務効率の向上
- 新しい価値・サービスの創出
- 競争力の強化
具体例としては、紙・FAX中心の業務をクラウド化したり、CRM導入で顧客データを活用したりするなどが挙げられます。
2. GXとは何か?(グリーントランスフォーメーション)
GX(Green Transformation) は、脱炭素・温室効果ガス削減を軸に、社会・経済の仕組みを変革することを意味します。日本では「GX経済移行債」などを活用し、再生可能エネルギーやクリーン投資を官民で進める政策が進行中です。
GXの具体例
- 再生可能エネルギー導入支援
- 省エネ/高効率設備投資
- 脱炭素関連技術・事業への投資
近年の日本政府は、「GX 2040 Vision」の下で、企業のGX投資支援として2026年度から約2100億円規模の投資補助金制度を創設する計画を進めています。対象企業には再エネ利用を進める企業やデータセンターも含まれる見込みです。
3. GXとDXの違いを一覧で理解
| 項目 | DX | GX |
|---|---|---|
| 意味 | デジタルによる変革 | 脱炭素による変革 |
| 主な目的 | 生産性・競争力向上 | 環境対応と成長 |
| 主役 | IT・データ | 環境・エネルギー |
| 対象範囲 | 企業・組織 | 社会・産業全体 |
DXは「稼ぐ力を高める変革」、GXは「持続可能性を前提にした変革」と理解するのが分かりやすいでしょう。
4. 補助金制度の今とこれから(GX/DX絡み)
日本の中小企業支援の補助金は、2026年度にかけて次のような方向性で動くと予想されています。
● 審査軸が変わる:省力化にGX・DXを加点評価
令和7年度補正予算などを踏まえると、補助金の評価項目として「賃上げ」「生産性向上」に加えて、GX(省エネ・脱炭素)とDX(実装・運用)が加点対象になる見通しです。特に「省力化+GX/DX」の組み合わせが求められ、加点や優遇につながる可能性が高いとされています。
● 審査の数値化・スコア化
審査では省力化・GX効果・DXによる改善効果などの定量評価が重視され、スコアリング方式が導入される可能性があります。これにより、補助金申請の透明性や迅速な審査が期待されます。
5. 中小企業・個人事業者にとっての関係性
DXの効果
- 人手不足対策
- 業務効率化
- ICTによる競争力強化
GXの効果
- エネルギーコスト削減
- 新しい取引機会獲得(脱炭素対応)
- 補助金・投資支援の活用機会
今後は企業評価でも「GX/DXの取り組み有無」が取引先評価や金融評価に影響することが増えると予想されます。
6. 2026年・高市政権で実施される可能性のある施策
2026年2月に予定される衆議院選挙で政権基盤を固めると考えられる 高市早苗首相の政府では、以下のような政策が進む可能性が指摘されています。
◎ 補助金政策の再編と重点化
高市政権は「積極財政」を掲げており、基本的には企業支援のための補助金政策自体は充実・拡大する方向にあります。ただし、無秩序な大型太陽光(メガソーラー)への補助金は見直す姿勢を示しており、GX関連支援も投資効果に応じた選別が進む可能性との分析があります。
◎ 再エネ導入支援の見直しと促進
高市首相は、従来型の大規模太陽光発電の問題点を指摘しつつ、エネルギー安全保障や効率性を重視した再エネ導入支援政策を進める可能性が議論されています。原子力や次世代発電技術の推進にも注力する姿勢があるとされ、GX政策についても方向性の見直しが進む可能性があります。
◎ 地方創生・地域未来投資への補助金
政府内部では「地域未来交付金」など、地域経済や産業クラスター形成を支援する新たな交付金枠が検討されている可能性があります。農林水産業や地域中核企業へのGX/DX投資支援と組み合わせる形で補助金が設計される可能性があるという分析もあります。
7. まとめ:今後のGX・DXと補助金活用の指針
- DX:デジタル技術で価値を変える(効率化・成長)
- GX:脱炭素を前提に社会・経済を変える(持続可能性)
- 補助金:2026年度は評価基準が厳格化し、「生産性・賃上げ・GX・DXの実装」が鍵に
- 政策:高市政権下では補助金制度の再編・選別と地方交付金の新設が進む可能性
いずれにせよ、GXとDXは別個のものではなく、補助金・政策動向の中心的なテーマになっています。まずは違いを理解し、自社にとって取り組むべき優先事項を見極めることが第一歩です。
補助金・融資コンサルタント育成講座のご案内
士業やコンサルとして中小・零細企業の社長様から要望の多い補助金支援業務について学びたい方はこちら。補助金申請のプロを目指すなら、当社の「補助金・融資コンサルタント育成講座」へ!
実務経験豊富な講師が、補助金申請から融資支援までのノウハウを余すところなく伝授します。



この記事を書いた人
経産省 認定支援機関 株式会社エイチアンドエイチ
代表取締役 畠中 均(はたなか ひとし)
大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。
