2021年8月4日2022年8月17日2023年1月24日
2025年6月27日
🏙 導入:補助金活用の魅力と背景

皆さんはどの地域にお住まいでしょうか?
私は神奈川県の横浜市に住んでいます。
全国的に「住みたい街ランキング」では常に上位にランクインする人気のエリアですが、実は住民税が全国トップクラスに高いという一面もあります。
この「高い税金を払っているのだから、何か恩恵があってもいいのでは?」という思いから、私は横浜市の補助金制度を改めて集中して調べる事にしました。そうしたところ、横浜市は大都市ならではの手厚い支援制度が整っており、個人事業主や小規模事業者にとっては非常に住みやすい町であることがわかりました。
今回の記事では、私自身がこの時に発見した補助金制度を活用して高性能パソコンを購入した実体験をもとに、補助金の探し方から申請、採択までの流れを詳しくご紹介します。
この体験を通じて、「補助金って難しそう…」と思っている方にも、「意外と身近で、活用しやすいものなんだ」と感じていただけたら嬉しいです。
動画で解説を聞きたい方はこちらをどうぞ
💻 補助金活用の目的と購入品の明確化
補助金を活用する際、最も重要なのは「何に使うのか」と「なぜ必要なのか」を明確にすることです。
私の場合、目的ははっきりしていました。
目的:補助金情報を発信するWebサイト「補助金の広場」の立ち上げに必要な設備投資
この新しいサイト「補助金の広場」を通じて、全国の中小企業や個人事業主の方々に補助金の有効な活用方法を伝えたい。
そのためには、動画編集やWeb制作に対応できる高性能なパソコンが必要不可欠でした。
🖥 購入した機材とその理由

購入品①:高性能デスクトップPC
→ 動画編集・画像加工・Web制作に対応するためのスペックを重視
(画像:購入したパソコン本体)
購入品②:デュアルモニター環境
→ 作業効率を高めるために、2画面での編集作業を可能に
(画像:設置したモニター2台)

購入品③:周辺機器(マウス・キーボード・スピーカー等)
→ 快適な作業環境を整えるための基本装備
※備品は写真撮影しませんでした・・・すみません
これらの設備は、単に「欲しいから買った」ではなく、明確な事業目的に基づいた投資であることがポイントです。補助金の審査では、この「目的の明確さ」が採択の可否を大きく左右します。
🔍 補助金の探し方と選定ポイント
補助金を活用するには、まず「自分の目的に合った補助金を見つけること」が第一歩です。
私が実際に行った補助金の探し方と、選定時に意識したポイントをご紹介します。
🧭 補助金の探し方
✅ 活用した主な情報源
これらのサイトは、無料で最新の補助金情報を検索できるため、定期的にチェックするのがおすすめです。

J-Net21(中小企業基盤整備機構)
→ 地域・分野別に補助金を検索可能
(画像:J-Net21の検索画面)
ミラサポPlus(中小企業庁)
→ 条件を絞って補助金制度を探せる便利なツール
(画像:ミラサポPlusのトップページ)

🎯 補助金選定時の3つのポイント
- 小規模な地方自治体の補助金を狙う
→ 国よりも「市区町村」が実施する補助金の方が競争率が低く、採択されやすい傾向があります。 - 補助率が高く、補助額が少なめの制度を選ぶ
→ 例:補助率2/3、上限30万円など。少額でも実用的な設備投資が可能なものが多く狙い目です。

【これが重要】補助金のスケジュールに合わせて購入計画を立てる
→ 私は、申請予定の補助金を知った時点で半年間パソコン購入を延期し、補助金の受付開始に合わせて申請しました。
※今回解説している件で実際に申請した補助金
→補助金名:横浜市 事業継続・展開支援補助金(設備投資支援型)
補助金は「今すぐ欲しいから申請する」ものではなく、事業計画と補助金のタイミングを合わせる戦略性が重要です。この視点を持つことで、採択率も大きく変わってきます。
📝 申請から採択までの流れとポイント
補助金の申請は「書類を出せば終わり」ではありません。準備・申請・採択の各ステップで、いかに戦略的に動けるかが成功の鍵です。
ここでは、私が実際に行った申請プロセスと、採択に至ったポイントを振り返ります。
📅 ステップ1:申請準備とスケジュール調整
補助金の存在を知ったのは、申請開始の約半年前。
その時点で、パソコン購入を一旦保留し、補助金の受付開始に合わせて申請できるようにスケジュールを調整しました。補助金を有効活用している企業・個人事業主の方は皆さんご存じですが、補助金を活用して機器を購入しようとする場合は、自社が購入したい時期募集がある補助金を検索するのではなく、補助金のスケジュールに合わせて自社の設備投資を計画することが、採択率を高める重要なポイントです。
🧾 ステップ2:申請書類の作成と提出
申請書類では、以下の点を特に意識しました。
- 目的の明確化:「補助金の広場」立ち上げに必要な設備投資であることを強調
- 地域性の訴求:横浜市内での事業展開であることを明記
- 費用の妥当性:見積書を添付し、価格の妥当性を説明
🎉 ステップ3:採択通知とその後の流れ

申請から約1か月後、無事に採択通知が届きました。(左画像が実際の採択通知書です)
採択後は、速やかにパソコンを購入し、補助金の交付申請を行いました。
当社が採択を勝ち取る事が出来たのは次のような理由からと推察しています
・目的が明確で、地域貢献性が高い
・少額補助金であり、審査のハードルが比較的低い
・申請書の構成がシンプルで分かりやすかった
補助金申請は「書類勝負」とも言われますが、事前準備と戦略的な構成があれば、初めての方でも十分に採択を狙えます。特に地方の補助金は申請が簡易な傾向があります。
🧩 まとめ:補助金活用のコツと読者へのメッセージ
今回ご紹介した体験談を通じて、みなさんにご理解頂きたい補助金活用のポイントは以下の3つに集約されます。
✅ 補助金活用の3つのコツ
- 目的を明確にすること
→ 「何のために」「なぜ今必要なのか」を言語化することで、申請書の説得力が高まります。 - 補助金のスケジュールに合わせて行動すること
→ 補助金の受付時期に合わせて設備投資を計画することで、無駄な出費を防げます。 - 少額補助金でも十分に活用できることを知ること
→ 20〜30万円の補助金でも、事業に必要な設備投資は十分に可能ですが、一方で同時期に申請するライバルの事業者数は、全国規模の高額な補助金に比べ比較的少ない傾向にあります。
💬 この記事を読んで下さった補助金初心者の方へのメッセージ
補助金というと、「難しそう」「自分には関係ない」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、実際には地域の補助金制度を活用すれば、初めての方でも十分に採択を狙えるチャンスがあります。
私のように、少額の補助金を活用して事業の第一歩を踏み出すことも可能です。
ぜひこの記事をきっかけに、「自分の地域の補助金制度を調べてみよう」と、補助金活用の一歩を踏み出してみてください。
📣 最後に
補助金は「もらえるお金」ではなく、「事業を前に進めるための戦略的な資源」です。
この記事が、皆さんの補助金活用のヒントになれば幸いです。

この記事を書いた人
経産省 認定支援機関 株式会社エイチアンドエイチ
代表取締役 畠中 均(はたなか ひとし)
大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。
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