• 開業予定または開業3年以内の士業(行政書士・司法書士・社労士・税理士・会計士・中小企業診断士)
  • ファイナンシャルプランナーや経営コンサルタントとして独立したばかりの方
  • 銀行融資支援のプロとして活動を始めたい方
  • 銀行融資の利用を検討している経営者・個人事業主・独立開業予定の方
  • 補助金・融資コンサルタントとして顧客支援を強化したい方

  1. 銀行融資とは?基本の仕組みと特徴
  2. 銀行融資の主な種類とそれぞれの特徴
  3. 銀行融資の審査の流れと必要書類一覧
  4. 審査に通るためのポイントと注意点
  5. 民間の銀行融資以外の資金調達方法とは?
  6. 士業・コンサルが銀行融資支援を行うメリット
  7. 補助金・融資コンサルタント育成講座のご案内
  8. よくある質問(FAQ)

事業を始める、または拡大する際に欠かせないのが「資金調達」。その中でも、最も代表的で信頼性の高い方法が「銀行融資」です。

銀行融資は、低金利でまとまった資金を調達できる一方で、審査が厳しく、必要書類も多岐にわたります。特に開業間もない士業やコンサルタントにとっては、融資の仕組みや審査の流れを正しく理解しておくことが、顧客支援や自身の資金調達において大きな武器となります。

この記事では、銀行融資の基礎知識から、種類ごとの特徴、審査の流れ、必要書類、さらには融資支援を行う士業・コンサルの立場からの活用法まで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。

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私からのアドバイス:
長年、経営コンサルタントとして多くの経営者と関わっている方であれば、きっと実感されていることかと思いますが、事業を上手に成長させている経営者であっても、多くの悩みは「資金調達(お金)」と「人材確保(人)」のいずれかに集約されるものです。
特に銀行融資は、経営者が抱える「お金」の悩みを解決するための非常に有効な手段であり、このノウハウを身につけることは、新規顧客の獲得やお客様からの信頼を得るために、非常に大きな武器となります。


銀行融資とは、銀行が法人や個人事業主に対して、事業資金を貸し出す制度のことです。資金調達の手段としては最も一般的であり、信頼性が高く、金利も比較的低いため、多くの事業者に利用されています。

銀行融資の主な特徴

特徴内容
✅ 金利が低い他の資金調達手段と比べて1.0〜4.0%程度と低水準
✅ 融資額が大きい数百万円〜数億円まで対応可能
✅ 審査が厳格返済能力や事業計画の信頼性が重視される
✅ 担保・保証が必要な場合がある特に創業時や高額融資では必要になるケースが多い

銀行融資は、都市銀行・地方銀行・信用金庫・信用組合・ネット銀行など、さまざまな金融機関で取り扱われています。個人事業主でも利用可能ですが、法人と比べて審査がやや厳しくなる傾向があります。


銀行融資にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴や適した用途があります。ここでは、代表的な4つの融資タイプを紹介します。

① 信用保証協会付き融資(保証付き融資)

✅ 概要

信用保証協会が「連帯保証人」の役割を果たすことで、銀行が安心して融資を実行できる制度です。中小企業や個人事業主の資金調達を支援するための公的制度で、全国にある信用保証協会が対応しています。

✅ 特徴

  • 銀行はリスクを信用保証協会に移せるため、融資実行のハードルが下がる
  • 保証料が発生する(年0.4〜1.0%程度が一般的)
  • 保証付きでも、返済義務は事業者にある(代位弁済後も信用保証協会に返済)

✅ 向いている人

  • 創業間もない事業者
  • 担保や保証人を用意できない個人事業主
  • 銀行との取引実績が少ない中小企業

✅ 注意点

  • 保証料がコストとして発生する
  • 融資限度額に上限がある(例:無担保:8,000万円、担保あり:2億8,000万円)
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オススメはこちら:おすすめの融資支援について
当社に銀行融資支援業務をご依頼いただいた場合、通常は日本政策金融公庫の融資制度を活用し、融資獲得を目指す流れとなります。
「融資を受けたいけれど、どこに相談し、何から始めればよいのかわからない」という銀行融資をご検討の方は、まずは【日本政策金融公庫】と【信用保証協会】を利用した融資をご検討いただくことをおすすめします。


② プロパー融資(保証なし融資)

✅ 概要

信用保証協会を介さず、銀行が独自の判断で融資を行う方式です。保証料が不要で、条件次第では大きな金額を低金利で借りることができます。

✅ 特徴

  • 保証料がかからないため、トータルコストが低い
  • 銀行との信頼関係が重要
  • 審査が非常に厳しく、財務内容や経営者の実績が問われる

✅ 向いている人

  • 黒字経営が続いている中堅企業
  • 財務内容が健全で、自己資本比率が高い企業
  • 銀行との取引実績が豊富な事業者

✅ 注意点

  • 創業間もない事業者にはほぼ不可能
  • 銀行が全リスクを負うため、慎重な審査が行われる

③ ビジネスローン(事業者向けローン)

✅ 概要

銀行やノンバンク(消費者金融・信販会社など)が提供する、事業者専用のローン商品です。無担保・無保証で利用できるものが多く、スピード重視の資金調達に適しています。

✅ 特徴

  • 審査が早く、即日〜数日で融資実行されることもある
  • 無担保・無保証で利用可能(ただし限度額は低め)
  • 金利は高め(5〜15%程度)

✅ 向いている人

  • 急な資金ニーズがある事業者
  • 銀行融資の審査に落ちたが、短期資金が必要な場合
  • 設備投資や仕入れ資金など、明確な使途がある場合

✅ 注意点

  • 金利が高いため、長期借入には不向き
  • 信用情報に傷があると審査に通らないこともある

④ カードローン(事業資金利用可)

✅ 概要

個人向けのローン商品ですが、金融機関によっては「事業資金としての利用可」と明記されているものもあります。限度額内で繰り返し借入・返済ができるのが特徴です。

✅ 特徴

  • 限度額内で自由に借入・返済が可能(リボルビング方式)
  • 審査が比較的緩やかで、スピードも早い
  • 金利は高め(10〜18%程度)

✅ 向いている人

  • 少額の運転資金を短期間だけ借りたい個人事業主
  • 事業用とプライベートの資金を分けて管理できる人
  • 銀行融資の補完的な資金調達手段として使いたい人

✅ 注意点

  • 金利が高いため、長期利用は返済負担が大きくなる
  • 事業資金としての利用が禁止されている商品もあるため、事前確認が必要

これら4つの融資タイプは、事業のステージや信用力、資金ニーズの性質によって使い分けることが重要です。士業やコンサルタントとして顧客を支援する際には、それぞれの特徴を理解し、最適な融資手段を提案できることが信頼獲得のカギになります。


銀行融資を受けるには、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは、一般的な流れと必要書類を解説します。

銀行融資の流れ

  1. 事前相談・申し込み
    • 支店窓口またはWEBで申し込み
    • 担当者との面談で融資の目的や条件を確認
  2. 必要書類の提出
    • 書類の不備があると審査に通らないため、丁寧に準備
  3. 面談(必要に応じて)
    • 事業内容や資金使途、返済計画について説明
  4. 審査
    • 信用情報、財務状況、事業計画などを総合的に評価
    • 融資額によっては本部決済が必要
  5. 契約・融資実行
    • 契約書類を提出し、指定口座に入金

必要書類一覧(例)

書類名内容
決算書(3期分)損益計算書・貸借対照表など
試算表最新の財務状況を示す資料
事業計画書資金使途・収益見込み・返済計画を明記
資金繰り表月別の収支予測
登記簿謄本法人の場合は必須
印鑑証明書代表者または法人のもの
納税証明書税務署発行の納税状況証明
確定申告書個人事業主の場合は必須

銀行融資の審査は、単に書類を提出すれば通るものではありません。金融機関は「この事業者にお金を貸しても、きちんと返済してくれるか?」という視点で、事業の健全性や将来性を厳しくチェックします。

ここでは、審査に通るために押さえておきたい重要なポイントを解説します。

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当社からのアドバイス
銀行の融資担当者と面談した際、まれにこちらで準備した融資申込書類を受け取ってもらえないケースがあります。いわゆる「門前払い」の状況ですが、この場合、無理に書類を受け取ってもらうようお願いすることは避けた方が賢明です。
まずは冷静に書類を持ち帰り、銀行融資に詳しい専門家に相談し、どこに問題があったのかを確認・整理することをお勧めします。

🔍1. 事業計画書の完成度を高める

  • 融資審査で最も重視されるのが「事業計画書」です。
  • 売上・利益の見込み、資金使途、返済計画を明確に記載しましょう。
  • 特に創業融資では、過去の実績がないため、将来の収益性を論理的に説明する必要があります。

📌ポイント:数字に根拠を持たせること。市場調査や競合分析を盛り込むと説得力が増します。

🧾2. 財務書類の整合性と信頼性

  • 決算書や試算表に不自然な点があると、審査でマイナス評価になります。
  • 売上の急増や経費の異常な変動などは、説明できる理由を用意しておきましょう。
  • 税金の未納や滞納があると、審査に通るのは極めて困難です。

📌ポイント:税理士や会計士に相談し、財務書類の整合性を事前にチェックしてもらうのがおすすめです。

👥3. 経営者の人物評価(ヒューマンチェック)

  • 面談では、経営者の人柄や誠実さ、事業への熱意も見られます。
  • 曖昧な説明や不自然な言い訳はNG。正直かつ論理的に話すことが大切です。
  • 服装や態度も評価対象になるため、ビジネスマナーを意識しましょう。

📌ポイント:面談は「プレゼンの場」と捉え、事前に話す内容を整理しておくと安心です。


民間の銀行融資は魅力的な資金調達手段ですが、審査のハードルが高く、時間もかかります。そこで、以下のような代替手段も検討してみましょう。

1. 日本政策金融公庫(日本公庫)

  • 政府系金融機関で、創業者や小規模事業者向けの融資制度が充実
  • 「新創業融資制度」などは、無担保・無保証で最大3,000万円まで融資可能
  • 金利も低く、創業時の資金調達に最適

📌おすすめ:創業1年未満の個人事業主や法人

2. ノンバンクのビジネスローン

  • 消費者金融や信販会社が提供する事業者向けローン
  • 審査が早く、即日融資も可能な場合あり
  • 金利は高め(10〜18%)だが、スピード重視の資金調達に向いている

📌おすすめ:急な資金ニーズがある場合や、銀行融資の審査に落ちた場合

3. 補助金・助成金の活用

  • 返済不要の資金調達手段
  • 事業再構築補助金、小規模事業者持続化補助金など、国や自治体が多数実施
  • 採択率を高めるには、専門家のサポートが有効

📌おすすめ:新規事業や設備投資を計画している事業者


銀行融資支援は、士業やコンサルタントにとって非常に相性の良い業務です。以下のようなメリットがあります。

✅1. 顧客の信頼を獲得できる

  • 資金調達という「経営の根幹」に関わることで、顧客との関係が深まります。
  • 単発の相談ではなく、継続的な顧問契約につながる可能性も高まります。

✅2. 高単価の報酬が見込める

  • 融資支援は成果報酬型が多く、成功時には数十万円〜数百万円の報酬も可能。
    例:3億円の融資支援を成功報酬3.7%で実施し、希望額全額融資を勝ち取った場合
    3億円×3.7%=手数料報酬1,110万円
  • 補助金支援と組み合わせることで、さらに収益性が高まります。

✅3. 他士業との差別化ができる

  • 銀行融資支援を行っている士業はまだ少数派。
  • 「資金調達に強い士業」としてブランディングが可能です。

銀行融資支援を本格的に学び、実務で活かしたい方には、以下の講座がおすすめです。

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この講座では、

  • 銀行融資の基礎知識
  • 事業計画書の作成ノウハウ
  • 補助金との組み合わせ戦略

など、実践的な内容を体系的に学ぶことができます。開業間もない士業・FP・コンサルの方にとって、強力な武器になるはずです。


Q1. 銀行融資は創業直後でも受けられますか?

  1. はい、可能です。ただし、創業計画書や自己資金の有無などが重視されます。日本政策金融公庫の「新創業融資制度」も併せて検討しましょう。

Q2. 担保や保証人がいないと融資は難しいですか?

  1. 信用保証協会付き融資や日本公庫の制度を活用すれば、無担保・無保証でも融資を受けられる可能性があります。

Q3. 融資支援の報酬相場はどれくらいですか?

  1. 一般的には融資額の3〜5%が相場です。成功報酬型が多く、顧客にも導入しやすいです。

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補助金の広場代表畠中

大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。