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会計の基本用語をやさしく解説

会計の基本用語とは

会計の基本用語をやさしく解説:はじめに

企業の経営状況を知るうえで欠かせないのが「会計」です。
でも、会計の世界では「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー」など、聞き慣れない言葉が多く登場します。

この章では、会計や決算書を読む前に知っておくべき基本用語をやさしく解説します。
これを理解しておくと、決算書を読むスピードと理解度が一気に上がります。


● 会計は「お金の動きを記録・整理・報告するしくみ」

会計とは、会社のお金の流れを「数字」で表して整理する仕組みです。

たとえば、会社では毎日のように次のようなお金の動きがあります。

これらを記録し、「どれくらい儲かったのか?」「今いくら残っているのか?」を見えるようにするのが会計の役割です。


● 会計には2種類ある

種類目的主な利用者
財務会計外部に経営成績を報告する投資家・銀行・取引先・税務署など
管理会計社内で経営判断に使う経営者・部門責任者など
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財務会計が「外向きの成績表」だとすれば、
管理会計は「社内の作戦会議資料」です。


● 決算は「1年間の成績発表」

会社は、通常1年間をひと区切り(会計期間)として活動します。
この期間の終わりに、その1年の結果をまとめることを「決算」と呼びます。

例:2024年4月1日〜2025年3月31日を会計期間とする会社
 → 決算日は2025年3月31日
 → 決算作業では1年間の売上・費用・資産などを集計して決算書を作成

この「決算書」は、株主や金融機関などの関係者に会社の経営成績を報告するための重要な資料になります。


● 決算の目的

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一言でいえば・・・
決算とは、会社の“健康診断”と“成績表”をまとめる作業です。


決算の結果を数字でまとめたものが「決算書」です。
その中心となるのが、次の**財務三表(ざいむさんぴょう)**です。

書類名内容のイメージ主な目的
損益計算書(PL)1年間の収益と費用の一覧「いくらもうかったか(利益)」を確認する
貸借対照表(BS)期末時点の資産と負債の一覧「会社の財産状態・安全性」を確認する
キャッシュ・フロー計算書(CF)現金の入出金を記録「お金の流れ・資金繰り」を把握する

💡3表はそれぞれ独立して見えるようで、実は密接につながっています。

この3つを合わせて読むことで、「利益・財産・お金の流れ」がひと目で理解できます。


会社の儲けを考えるうえで、最も基本となるのがこの3つです。

用語意味
売上商品・サービスを売って得たお金飲食店の売上、コンサル料など
費用売上を得るために使ったお金材料費・人件費・広告費など
利益売上 − 費用の差額会社の“もうけ”
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式で表すと・・・

利益=売上-費用

💬 例:
飲食店で1日10万円売上があり、仕入れ・人件費・光熱費などで8万円使ったら…
→ 利益は 2万円


● 利益にもいくつかの種類がある

損益計算書では、「どの段階での利益か」を分けて見ます。

利益の種類意味
売上総利益(粗利益)売上 − 売上原価商品の販売でどれだけもうかったか
営業利益売上総利益 − 販管費本業でのもうけ
経常利益営業利益 ± 営業外損益本業+副業などトータルのもうけ
当期純利益最終的な純粋な利益税金などすべて引いたあとの残り

💡この“利益の階段”を理解すると、会社の儲け方が明確になります。


次に、会社が「どんな財産を持ち」「どうやって資金を調達しているか」を見るための基本です。

用語意味具体例
資産会社が持っている財産現金・土地・建物・売掛金・機械など
負債将来返す必要のあるお金借入金・買掛金・未払費用など
純資産会社の所有者(株主)の取り分資本金・利益剰余金など
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基本の式・・・

資産=負債+純資産

💬 イメージ:
家を買うときに、
「自己資金(純資産)」+「住宅ローン(負債)」=「家(資産)」
という関係になるのと同じです。


初心者が一番混乱しやすいポイントです。

💬 利益が出ていても、お金が足りないことがある
たとえば、次のようなケースです。

このように、利益は「帳簿上のもうけ」であり、
現金は「実際に手元にあるお金」です。

💡この違いを理解することで、
「黒字倒産(利益はあるのに資金が尽きる)」を防ぐことができます。


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大手企業を退職後、20代で起業しゼロから複数の事業を展開。現在は、25年以上の経営経験を活かし、認定支援機関として現場経験豊富な経営者としての目線で中小企業支援を行うほか、士業・コンサル向けに中小企業支援の実践的ノウハウを学べる機会の提供にも注力している。

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